第1回LDワークショップ

おかげさまで、立ち見が出るほどの大盛況のうちに終了いたしました。発表された皆様、参加された皆様に心より御礼申し上げます。参加者の方から頂いたフィードバックはこちら

  • 日時: 2010年6月16日(水)10:00-17:00
  • 場所: 東京大学工学部6号館3階 セミナー室A・D (地図はこちら
  • 協賛: 情報論的学習理論と機械学習(IBISML)研究会
  • 問合せ先: workshop_01@latent-dynamics.net
    • 参加費は無料です。
    • 聴講参加に関しては参加登録の必要はありません。
  • 17:30から本郷周辺で懇談会を予定しております。

Proceedings

全ての予稿をまとめたものをこちらからダウンロードできます。また、個々の予稿およびスライドは下記のプログラムのところからダウンロードできます。

  • 出版物名称
    • 日本語: 第1回 Latent Dynamics Workshop予稿集
    • 英語: Collection of Technical Reports of the First Workshop on Latent Dynamics (LD-1)


@INPROCEEDINGS{xxx2010LD1,
    AUTHOR = “xxx”,
    TITLE = “yyy”,
    BOOKTITLE = “Collection of Technical Reports of the First Workshop on Latent Dynamics (LD-1)”,
    ADDRESS = “Tokyo, Japan”,
    YEAR = {2010},
    PAGES = {zz1-zz2},
}

Program

現在のプログラムは次の通りです。最新の情報は本Webサイトで随時更新いたします。また、 IBISMLメーリングリストなどを介して情報提供いたします。

10:00-10:05 ご挨拶(山西健司) [slides]

セッション1(潜在ダイナミクスのモデリング) 座長:井手剛

  • 10:05-10:45 山西健司(東京大学)
    Tracking Latent Dynamics ─ 潜在的構造変化検出の情報論的学習理論 
    [abstractpaperslides]
  • 10:45-11:25 石井信(京都大学)
    階層ベイズモデリングによる時系列からの再構成 
    [abstractpaperslides]
  • 11:25-11:30 休憩
  • 11:30-12:10 矢入健久(東京大学)
    非線形次元削減と動的システムの学習について [abstractpaperslides]
  • 12:10-13:30 昼休み

セッション2(テキストの世界の潜在変数)座長:大澤幸生

  • 13:30-14:00 岩田具治(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
    潜在トピックモデルを用いたデータマイニング [abstractpaperslides]
  • 14:00-14:30 Xu Sun (東京大学)
    Decoding in Latent Conditional Models: A Practically Fast Solution for an NP-hard Problem [abstractpaperslides*, slides]
    * .zip としてダウンロードされる場合、拡張子を .pptx に変更してください。
  • 14:30-14:40 休憩

セッション3(人間行動と潜在世界) 座長:井手剛

  • 14:40-15:10 大澤幸生(東京大学)
    潜在ダイナミクスとしての「都合」 [abstractpaperslides]
  • 15:10-15:40 宮野廣(法政大学、日本保全学会 特別顧問)[abstractpaperslides]
    トラブルの経験と情報としての活用技術
  • 15:40-15:50 休憩

セッション4(潜在世界の揺らぎ)座長: 山西健司

  • 15:50-16:20 前野義晴(Social Design Group)
    揺らぎと偏りから読み解く潜在構造 [abstractpaperslides]
  • 16:20-16:50 井手剛(IBM東京基礎研究所)
    潜在的グラフ構造からの異常検知 [abstractpaperslides]

16:50- クロージング(大澤幸生)

  • 17:30- 懇談会(会場: 本郷周辺)

Talk abstracts

第1回LDワークショップは、潜在世界のダイナミックスに関係した研究をされている第一線の研究者の方による招待講演を中心とした構成といたします。

  • 山西健司(東京大学)
    • Tracking Latent Dynamics ─ 潜在的構造変化検出の情報論的学習理論
    • 概要: 非定常データから背後に潜む確率モデルの構造的変化を推定する問題を考える。 これは最近、情報理論や学習理論の分野で、Model Switching理論、動的モデル選択などとして新しく流れを生み出している。 本稿ではそれらを概括することで、Latent Dynamicsの数理モデリングの1つの方向性を紹介する。 また、そのデータマイニング(ネットワーク構造分析、異常検出)などへの応用を示す。
  • 石井信 (京都大学)
    • 階層ベイズモデリングによる時系列からの再構成
    • 概要: 階層ベイズモデリングは、状態変数に複雑な確率依存性がある場合のデータ解析に有効な手法である。特に、ベイズ推定による事後分布の取り扱いが各種の不確実性を考慮した適切な推定を可能とする。 本発表では、階層ベイズモデリングにより、時系列データの解析を行った応用例をいくつか紹介する。 第一に、部分観測環境における人の行動データに基づき、 脳内推論過程のモデリングを行った。人の推定のあいまい性に関する指標を求め、それと相関する脳内活動を捉えることができた。第二に、被写体に時系列的な構造ノイズ(典型的には遮蔽物)が含まれる場合の、画像超解像法について述べる。構造ノイズ源の動態を隠れマルコフモデルとして定式化することで、ノイズ(遮蔽)除去と背景画像の超解像を同時に実現した。時間があれば、信号源が明滅する状況を想定したベイズ的独立成分分析についても紹介する。
  • 矢入健久(東京大学)
    • 非線形次元削減と動的システムの学習について
    • 概要: 様々な動的なシステムのモデルを蓄積された観測データから 推定・学習する問題は、制御工学と機械学習の両分野に共通する興味対象である。特に近年では、センサー技術の発達等により観測データの高次元化が進んでおり、 高次元の観測空間から低次元のシステムの本質的な状態遷移を見つけ出す「次元削減」の重要性が増している。 本発表では、この観点から制御工学・機械学習両分野でのトレンドを概観するとともに、発表者らの取り組みを紹介する。
  • 岩田具治(NTT コミュニケーション科学基礎研究所)
    • 潜在トピックモデルを用いたデータマイニング
    • 概要: 近年,文書や購買ログなどの離散データを解析する手法として, トピックモデルが注目されている.トピックモデルとは,文書が潜在意味(トピック)に基づいて生成される過程を確率的に表現したモデルである.トピックモデルを用いることにより,多様なデータに内在する隠れた構造を抽出できる.本講演では,基本となるモデルについて解説した後,時間発展する文書や購買ログデータの解析など,トピックモデルの応用を紹介する.
  • Xu Sun (東京大学)
    • Decoding in Latent Conditional Models: A Practically Fast Solution for a NP-hard Problem
    • Abstract: Latent conditional models have become popular recently in both natural language processing and vision processing communities. However, establishing an effective and efficient inference method on latent conditional models remains a question. In this talk, I describe the latent-dynamic inference (LDI), which is able to produce the optimal label sequence on latent conditional models by using efficient search strategy and dynamic programming. Furthermore, I describe a straightforward solution on approximating the LDI, and show that the approximated LDI performs as well as the exact LDI, while the speed is much faster. Our experiments demonstrate that the proposed inference algorithm outperforms existing inference methods on a variety of natural language processing tasks.
  • 大澤幸生(東京大学)
    • 潜在ダイナミクスとしての「都合」
    • 概要: 人の行動の背景にある意図と、その意図を成就する為の前提制約、そして行動によってもたらされる新たな派生制約をあわせて「都合」と呼んでいる。
      多様な文書群や発想過程の時系列データを可視化し、背景にある人の様々な関心を読みとる技法は普及に至ったが、そこからサービスや製品を具体化するためには、漠然とした「関心」を、意図と制約から結果へと至る潜在的なダイナミクスすなわち「都合」を捉えなければならない。ここでは、様々な都合の絡み合いに意識を払い続けるチャンス発見プロセスとその効果について話す。
  • 宮野廣 (法政大学、日本保全学会 特別顧問)
    • トラブルの経験と情報としての活用技術
    • 概要: 原子力発電所では、多くのトラブル経験をしている。これらの経験は、すでにNUCIA原子力施設情報公開ライブラリーとして蓄積されており、運転管理に役立っているものと考える。この情報の活用は、残念ながら従来のキーワードによる検索を行い、 必要なものを取り出して適用するというものである。このようなものは、すでに世界にも多くもあり米国の情報ライブラリーなどの情報も日本に提供されるようになっている。一方、各電力、原子力プラントメーカとも同じような仕組みをそれぞれが有している。このように多くの情報、知識をすでに有しているが、十分に活用されているかについては課題がある。 わが国の原子力界では、醸成された情報をさらに有効に活用して「原子力安全」を確保する仕組みを構築することが今求められているものと考える。 これまでのトラブル対応での経験や上記の状況を踏まえて、これからの情報の活用の在り方の一つとして、活用の在り方を提案したい。
  • 前野義晴(Social Design Group)
    • 揺らぎと偏りから読み解く潜在構造
    • 概要: システムの変動を複雑にする要因を数学的に解析し、変動を支配する未知の変数や潜在的な変数間の関係性を見つける問題を論じる。要因として、平均的な挙動からは見出せない空間的な偏りや変動に内在して非決定性を生む揺らぎに着目する。感染症の流行やテロリズムといった社会問題への応用も述べる。
  • 井手剛(IBM東京基礎研究所)
    • 潜在的グラフ構造からの異常検知
    • 概要: 潜在世界のダイナミックスを異常検知などの実応用につなげる時に問題になるのが、潜在構造の安定性という問題である。もし同定した潜在構造がわずかなデータの揺らぎにより、あるいは、反復アルゴリズムの初期値のような非本質的なパラメターによりがらりとその様相を変えるとしたら、見出された潜在構造が実世界の何らかの反映だと主張することは難しい。本講演では、共分散構造解析の限界を打破したとして一躍有名になったMeinshausen-Bühlmann理論が、やはり多重共線性の下で困難を持つことを指摘し、それへの対処策について検討する。

Paper Submission

ご講演の皆様にはExtended Abstractと、差し支えない範囲で発表資料のご提出をお願いしています。

予稿の提出

発表資料の提出

  • 提出方法: ご発表の後、PowerPointまたはpdfファイルをworkshop_01@latent-dynamics.net までご送付ください。
  • フォーマット
    • A4サイズ1枚の上と下に2ページを割り付ける形とします。
    • 割付は事務局のほうで行えますので、pdfまたはpptファイルをお送りください

Contributed Talks

申し込みは締め切りました。

第1回Latent Dynamics Workshopにて一般発表としてご講演を希望される方は、メールアドレス
workshop_01@latent-dynamics.net
に、2010年5月10日(月)までに下記の情報をお送りください。

  • 著者名と所属
  • 題目
  • 概要